競艇場外発売場

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競艇場外発売場(きょうていじょうがいはつばいじょう)とは、競艇場以外の場所で勝舟投票券(舟券)の発売などを行うための施設である。

目次

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概要 [編集]

1986年8月、香川県丸亀市に初の場外発売場である「ボートピアまるがめ」が設けられた。これ以降、場外発売場は後述するとおり全国各地に設置されている。

「ボートピアまるがめ」以降、すべての場外発売場は国土交通省令である「モーターボート競走法施行規則」第8条を根拠に設置されていたが、2001年12月28日ボートピア岡部の設置に関する行政訴訟において、東京地方裁判所の決定で「モーターボート競走法が競走場外に舟券発売場の設置を許容しておらず」競走法施行規則第8条は無効であるとの判断が示された[1]

後に2006年7月20日ボートピア名古屋の設置に関する行政訴訟で「場外発売場を一般的には禁止していないものの(中略)国土交通大臣の審査(中略)を経ない設置は禁止されていると解すべきである。」とし、場外発売場の設置自体は許容されているとする名古屋地方裁判所の決定[2]はあったものの、同決定では、競走法が場外発売場の設置を許容しているかどうか「必ずしも明らかではない」と判断された。

これを受けてモーターボート競走法が2007年6月1日に改正され、場外発売場設置の根拠が条文に明記されるようになった。同改正が施行された2008年10月1日以降、場外発売場は、モーターボート競走法第5条の規定を法的根拠として設置されている。設置にあたっては国土交通大臣の許可を受けなければならないものとされている。

愛称 [編集]

競艇の場外発売場の愛称はボートピアが用いられている。通常、総称として「ボートピア」と呼ぶ場合、ボートピアの名称が付いていない場外発売場も含める。

ボートピア(Boatpier)は競艇の元々の名称だった「モーターボート競走」のボート(boat)と、埠頭を表すピア(pier)をあわせた造語である(川崎・京都やわたの両ボートピアはこの綴りでドメインを取得しウェブサイトを開設している)。音からは、ユートピア (utopia) を連想させる。また規模の小さい「ミニボートピア」も設けられている。

ボートピアの名称が付いていないものとして「オラレ徳山」(山口県)、「前売場外ミニット」(佐賀県)、「オラレ呼子」(佐賀県)、「前売場外おおむら」(長崎県)、「オラレ島原」(長崎県)が存在する。いずれも前売場外施設である。

オラレ (ORALE) は現在使われていない施設などを日本財団(競艇情報化センター)が1億円を上限に拠出して整備し、地域のコミュニティスペースなどとして再生して、その施設の一部に舟券売場の機能を持たせたものである[3]。公共施設として活用されることを前提としているため、所有・運営は自治体が行う(ボートピアの大半は民間所有)。舟券の売上増と、地域の活性化を図る目的で創設された。売上金の一部が地元自治体に還元される。2006年8月8日佐賀県唐津市呼子町に「オラレ呼子」がオラレ1号店として開業したのを皮切りに、2008年10月4日には山口県周南市の徳山銀座商店街に「オラレ徳山」が、10月14日には長崎県島原市に「オラレ島原」が島原港ターミナルビル内にオープンした。なお、宮城県石巻市にも設置計画があったが、市議会においてオラレ関連議案が否決され、かつ反対会派の同意が得られなかったことから市長が誘致を断念することを明言した。「オラレ」とはスペイン語で「さあ、行こう」の意[4]

施設概要 [編集]

ボートピアの内部は大画面が幾つもあってその画面には競艇場が映っている。ファンはその大画面を見ながらレースの成り行きを見守ったり、自分が好きな選手が登場したらその選手を応援したりする(言わばパブリックビューイングシステム)。

場外発売場一覧 [編集]

東北 [編集]

名称 所在地 発売する
競艇場
交通 開場
ボートピアなんぶ 青森県三戸郡
南部町
桐生 青い森鉄道三戸駅から徒歩20分
南部バス門前バス停から徒歩1分
2000年12月
ボートピア河辺 秋田県秋田市 平和島 JR秋田駅から無料送迎バス 1995年4月
ボートピア大郷 宮城県黒川郡大郷町 多摩川 JR仙台駅、石巻駅松島駅、地下鉄泉中央駅から無料送迎バス
三陸自動車道松島大郷ICから車で5分
1999年3月
ボートピア川崎 宮城県柴田郡川崎町 蒲郡
常滑
JR仙台駅山形駅から無料送迎バス 1998年3月
ボートピア玉川 福島県石川郡玉川村 浜名湖 JR郡山駅から無料送迎バス
福島空港から車で2分
あぶくま高原道路玉川ICから車で5分
1998年10月
ミニボートピア黒石 青森県黒石市 平和島 弘南鉄道弘南線田舎館駅から徒歩10分 2009年5月

関東 [編集]

名称 所在地 発売する
競艇場
交通 開場
ボートピア岩間 茨城県笠間市 浜名湖 JR岩間駅から無料送迎バス
常磐道岩間ICから車で1分
2004年5月
ボートピア岡部 埼玉県深谷市 戸田 JR岡部駅から無料送迎バス
関越道花園ICから車で20分
関越道本庄児玉ICから車で15分
2001年12月
ボートピア市原 千葉県市原市 多摩川 JR八幡宿駅茂原駅から無料送迎バス
京葉道路蘇我ICから車で10分
館山道市原ICから車で15分
2002年3月
ボートピア横浜 神奈川県横浜市 平和島 JR石川町駅関内駅から徒歩5分
横浜地下鉄伊勢佐木長者町駅から徒歩6分
横浜高速鉄道日本大通り駅から徒歩10分
2007年12月
ボートピア習志野 千葉県習志野市 江戸川 JR新習志野駅から徒歩4分
JR津田沼駅京成津田沼駅から無料送迎バス
2006年8月
ミニボートピア双葉 山梨県甲斐市 戸田 中央道甲府昭和ICから車で10分
中央道韮崎ICから車で15分
JR甲府駅より無料送迎バス
2008年3月

東海 [編集]

名称 所在地 発売する
競艇場
交通 開場
ボートピア名古屋 愛知県名古屋市港区 蒲郡
常滑
名港線築地口駅から徒歩1分 2006年8月

近畿 [編集]

名称 所在地 発売する
競艇場
交通 開場
ボートピア京都やわた 京都府八幡市 びわこ
常滑
JR松井山手駅もしくは京阪八幡市駅から無料シャトルバス(京阪バス御幸谷バス停下車) 2007年4月12日
ボートピア梅田 大阪府大阪市北区 住之江
尼崎
JR大阪駅から徒歩5分
阪急梅田駅から徒歩4分
阪神梅田駅から徒歩2分
2007年3月
ボートピア神戸新開地 兵庫県神戸市兵庫区 尼崎
住之江
神戸高速鉄道新開地駅から徒歩1分
JR神戸駅から徒歩7分
1999年4月
ボートピア姫路 兵庫県姫路市 尼崎
住之江
JR姫路駅および山陽電鉄山陽姫路駅から徒歩7分 1991年1月
ミニボートピア洲本 兵庫県洲本市 尼崎
住之江
鳴門(一部発売)
神戸淡路鳴門自動車道洲本ICより洲本港方面
洲本バスセンターから徒歩3分
2007年4月11日
ミニボートピア滝野 兵庫県加東市 尼崎
住之江
中国自動車道滝野社ICから国道175号小野明石方面すぐ 2006年4月12日

四国 [編集]

名称 所在地 発売する
競艇場
交通 開場
ボートピアまるがめ 香川県丸亀市 丸亀 高松道善通寺ICから車で10分
JR丸亀駅から車で10分
1986年8月
ボートピア朝倉 愛媛県今治市 丸亀 JR伊予桜井駅から車で10分 1993年1月
ボートピア土佐 高知県香南市 鳴門 JR高知駅もしくはJR須崎駅から無料送迎バス
土佐くろしお鉄道あかおか駅から徒歩
1996年8月

中国 [編集]

名称 所在地 発売する
競艇場
交通 開場
ボートピア松江 島根県松江市 児島 JR松江駅から徒歩5分 2000年8月
ボートピア呉 広島県呉市 徳山
宮島(一部発売)
JR呉駅から徒歩5分 1992年12月

九州 [編集]

名称 所在地 発売する
競艇場
交通 開場
ボートピア勝山 福岡県京都郡みやこ町 芦屋 JR行橋駅もしくは西鉄田川後藤寺バスセンターから無料送迎バス 1994年3月
ミニボートピア北九州メディアドーム 福岡県北九州市小倉北区 若松 北九州モノレール小倉線香春口三萩野駅下車
北九州都市高速道路4号線足立出入口から1分
国道3号三萩野交差点から1分
2006年10月
ボートピア三日月 佐賀県小城市 唐津 JR佐賀駅から無料送迎バス 1996年8月
ボートピア高城 宮崎県都城市 芦屋
下関(一部発売)
JR南宮崎駅もしくはJR西都城駅から無料送迎バス 1998年7月
ボートピア金峰 鹿児島県南さつま市 芦屋
大村
JR鹿児島中央駅から無料送迎バス 2004年12月
ミニボートピア長崎五島 長崎県五島市 大村 福江港フェリーターミナルから車で10分
福江空港から車で3分
2006年4月
ミニボートピア長崎時津 長崎県西彼杵郡時津町 大村 JR長崎駅より車で30分
西海橋より長崎方面へ車で50分
2007年7月
ミニボートピア天文館 鹿児島県鹿児島市 芦屋
大村
鹿児島市電天文館通電停より徒歩で3分 2008年12月

前売場外 [編集]

かつて存在していたボートピア [編集]

ボートピア釧路(撤退後 2005年7月撮影)

脚注 [編集]

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  1. ^ 『読売新聞』 2001年12月29日 東京朝刊28面
  2. ^ 名古屋地方裁判所 平成18年7月20日決定 平成18年(行ク)第7号 執行停止申立事件
  3. ^ ORALE(オラレ)って?
  4. ^ 「オラレ」とは、どういう意味ですか?

関連項目 [編集]